シン活 #42-1

試合:京都府民総体(社会人とマスターズ(多分60代))

 

概要:開始早々のレッドカード

 

2022年11月6日(日)に京丹後市網野町で行われた京都府民総体の副審2試合と第4審1試合を担当。

 

この大会、京都の最北端、京丹後市網野町で11月5日・6日の2日間で開催されました。審判団はインストラクター合わせて15人ほどで、私以外は全員土日両日担当で土曜日は宿泊。

この大会は若手レフェリーの研修を兼ねており、土曜日の夜は若手はその日の試合を映像で振り返ってみっちり研修(晩御飯は弁当)。ベテラン勢はそれなりにおいしいものを食べたらしいです(あくまで噂ですが)。

 

土曜日仕事があった私は一人だけ日曜日だけの参加で、なんか勝手に疎外感を感じておりましたが、聞くところによると、土曜日は気温は低いのに雨が降ったりやんだりで最悪のコンディションだったみたいで、日曜だけの参加でよかったかなと思いました。

 

この日は60分ゲーム(30分ハーフ)とはいえ、2試合担当なんで、足がつったりしないように入念にアップしましたが、試合開始早々に「このままいったら攣るかも?」って兆候が右ふくらはぎに出てきて、不安で一杯になりながらのスタート。

 

1試合目はその日最初の試合で、準決勝でした。主審はまだ20歳くらいの若手。もう一人の副審は25歳くらいの2級レフェリーで、バリバリやっている方でした。第4審も確か21歳だったので、一人だけ他のレフェリーの倍の年齢という審判団。

 

両チームともに社会人リーグで見た事のある選手が多く、試合開始早々からレベルが高く中々に激しい展開。そうこうしているうちに、私の担当するピッチ側で私から遠い方のサイドで胸辺りの高さのボールをヘディングしようとした選手と足を上げた選手が交錯。振り上げた足が頭に当たってしまい、やられた方の選手は倒れて頭を押さえて痛そうでした。

 

私からは距離は遠かったですが、角度的に他の選手が邪魔にならずはっきり見えましたが、足裏(スパイク部分)が頭に当たったので、主審はどうするだろうと見てましたが、ゆっくりと近寄りながらも迷う事無くレッドカードを提示しました。

 

時計を見たら、まだ開始5分半くらい。これはしんどい試合になりそうだなと覚悟を決めました。

 

あとからインストラクターを交えて試合の振り返りをしましたが、このシーン、主審はファウルされた選手に近づいたら額から出血していて、明らかに危ないプレーだったので、迷いなくレッドカードを出したそうです。レッドを出す事に迷いはなかったみたいですが、やはり時間は気になったみたいで、私と同じように「しんどい試合になるな」と思ったみたいです。

 

レッドカードを出すって、審判にとっても勇気がいる行為だと思います。時間帯とか点差にもよりますが、一人減る事で明らかにその後のゲームに悪い方の影響がでます。その事が引き金で、落ち着いていたゲームが一気に荒れたりすることもあるので、審判からしたら、自ら地獄の扉を開けるような行為なんです(ちょっと表現が大袈裟かも)。

レッドカードを出された選手やチームは、審判がそこまでの覚悟をもっても出したんだという事を重く受け止めて、そのあと、感情的にならずにプレーをして欲しいなと思います。

 

ちなみに、私の初レッドはまさに、それが引き金となって試合が荒れました。その時の苦労は下記のブログをみていただければと。

 

シン活 #15-1 初レッドは激辛の味 - 渦の中で

シン活 #15-2 マッチポンプか? - 渦の中で

シン活 #15-3 自分の蒔いた種なんで・・・ - 渦の中で

 

 

ファウルの悪質度は「不用意<無謀<過剰」なんですけど、無謀と過剰ってどちらが悪質なのかいまだにわからなくなる時があります。無謀と過剰って人によってどっちが上か意見がわかれると思うけどそうでもないのかな?

 

英語の競技規則をみると該当部分の単語は下記の通り。日本語だと「無謀か過剰か」って表現してますけど、過剰だけじゃなく「過剰な力の行使(競技規則では「用いる」)」と表現するとなんとなく「過剰」の方がダメな感じはしますね。

 

Careless・・・不用意な、注意を怠る、うっかりした、軽はずみな

Reckless・・・無謀、無鉄砲、無頓着、向こう見ず

Using excessive force・・・過剰(過度)な力の行使

 

 

競技規則(2022/23) 第12条 ファイルと不正行為(一部抜粋)

 

1. 直接フリーキック
競技者が次の反則のいずれかを相手競技者に対して不用意に、無謀に、または過剰な力で行ったと主審が判断した場合、直接フリーキックが与えられる。

  •  チャージする。
  •  飛びかかる。
  •  ける、またはけろうとする。
  •  押す。
  •  打つ、または打とうとする(頭突きを含む)。
  •  タックルする、またはチャレンジする。
  •  つまずかせる、またはつまずかせようとする。
    身体的接触を伴う反則が起きたときは、直接フリーキックまたはペナルティーキックで罰せられる。

 

  •  不用意とは、競技者が相手にチャレンジするときに注意もしくは配慮が欠けていると判断される、または慎重さを欠いて行動すること。懲戒の罰則は、必要ない。
  •  無謀とは、競技者が相手競技者にとって危険になる、または結果的にそうなることを無視して行動することで、警告されなければならない。
  •  過剰な力を用いるとは、競技者が必要以上の力を用いる、または相手競技者の安全を脅かすことで、退場が命じられなければならない。

 

警告となる反則
競技者は、次の場合、警告される。

  •  反スポーツ的行為を行う。

 

反スポーツ的行為に対する警告
競技者が反スポーツ的行為で警告されなければならない状況は、様々である。例えば競技者が、

 

退場となる反則
競技者、交代要員または交代して退いた競技者は、次の反則のいずれかを行った場合、退場を命じられる。

  •  著しく不正なプレーを行う。

著しく不正なプレー
相手競技者の安全を脅かすタックルをする、もしくはチャレンジする、または過剰な力を用いる、もしくは粗暴な行為を行った場合、著しく不正なプレーを行ったことで罰せられなければならない。
いかなる競技者もボールにチャレンジするときに、過剰な力や相手競技者の安全を脅かす方法で、相手競技者に対し片足もしくは両足を使って前、横または後ろから突進した場合、著しく不正なプレーを行ったことになる。