概要:中体連(中学校)の春季大会の主審
事象:レッドカード
中学校の春季大会の続き。
同点となって、試合はさらに盛り上がり。両チーム保護者の声援もより大きくなってきました。
そんな中で、終了時間(30分)は経過して、残りアディショナルタイムは3分(選手交代が何回かあったのと、警告2回、PKの際にも色々とあったので)。
アディショナルタイム1分を経過した時にK中学が自陣からボールをキック。大きくバウンドしたボールに対してPAの少し内側で待っていたR中学のGKとK中学の選手が近寄っていきました。
GKからしたらエリア内でキャッチしたかったんでしょうけど、そこまで待っていたら相手選手が先にボールをキープするのは確実。
それで、PAを飛び出しました。私はボールとGKを見ながら、「絶対キャッチはするなよ」と心の中で思ってましたが、嫌な予感が的中して、PAから3mほど飛び出してボールをつかんでしまいました。
その前の動作と飛び出した距離から、分かった上で飛び出してキャッチしたのは明らか。
GKに近づきながら、「どうしたらいいねん」って迷いながらも「さすがにこれはアカンよな」と覚悟を決めて、ズボンの後ろポケットに入れてあるレッドカードを出しました。
出した瞬間、グラウンドの外からも、なんとも言えない悲鳴のような声が聞こえてきました。
出してしまったので、ここからちゃんとやらないといけないなと腹を括って対応しました。
レッドカード後の流れ:
私:交代どうします?
ベンチ:GKいないんで中の選手がGKしてもいいですか?
私:わかりました。何番がGKするか教えて下さい。
私:(キーパーに対して)ユニフォーム脱いで交代選手に渡して
私:(本部に対して)X番の選手がキーパーになります
私:(本部に対して)再開してから2分やります
まあまあ、スムーズに出来たかなと思います。
ちなみに、退場になったGKはよほどショックだったのか、落ち込んで少し涙目、他の選手が励ましてました。こっちも決して出したいわけではないんですけど、さすがにこれについては配慮してイエローにするってわけにはいきませんでした。
次回、「再開してから2分」のアディショナルタイムについて書きます。
第12条 ファウルと不正行為
退場となる反則
・ハンドの反則を行い、相手チームの得点または決定的な得点の機会を阻止する(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが手や腕でボールに触れた場合を除く)。
得点または決定的な得点の機会の阻止(DOGSO)
競技者が、ハンドの反則により、相手チームの得点または決定的な得点の機会を阻止した場合、反則が起きた場所にかかわらず、その競技者は、退場を命じられる(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが手や腕でボールに触れた場合を除く)。