#5-1は、浦和対鹿島戦で、エリア内で土居選手(浦和)が転倒したプレイを審判がPKを取らなかったのが 妥当かどうか。
今回は上川さんではなく、JFA審判委員会副委員長のレイモンド・オリバーさん(通訳付き)。オリバーさんはプレミアリーグその他で審判された経験があるそうです。
プレイの内容:浦和の土居選手がペナルティエリア内(ゴールエリアの少し外)でパスを受ける(受けた後に前に流れたため、シュートするには角度がない位置)。ディフェンスの選手(誰だったか忘れた)は完全に前に入られた状態になって後ろから多少手がかかっている(押したかつかんだか)ようにも見える。で、土居選手が転倒するも笛はならず。
結論からいうと、今回のプレイは審判の判断が妥当という判断。オリバーさんの意見としては、プレミアリーグだったら議論になることすらないプレイ(もっと激しいのでこの程度の接触はファウルにならない)という見解。原さんも「多少手がかかってはいるが、転倒するほどの力はかかっておらず、土居選手がPKをもらうために転倒したようにみえる」という見解。 Jリーグも迫力のある試合を観客に見せる必要があるので、多少の接触プレーはファウルをとらない事も必要ではないかという意見でした。
まあ、個人的にはプレミアリーグはもう少しファウル(特にカードを出す)をとらないと選手が怪我するよと思いますけど、私も今回のはファウルはとらないかなという意見です。
#5-2はベガルタ仙台とサガン鳥栖の試合。仙台の阿部選手がエリア内で転倒したプレイ。解説は引き続き原さんとオリバーさん。
プレイ内容:エリアの少し外からディフェンス二人の間をドリブルで抜こうとしたシーン。一人目は抜いて、二人目も横をすり抜けたかと思ったところで阿部選手が転倒。ビデオ映像ではディフェンスの選手がそれほど派手に足を出してもいないので、自分でバランスを崩して転倒したようにも見えなくもないプレイ。審判のジャッジはPK。
ここで、オリバーさんが指摘した意外な問題点はレフリーが一度笛を吹こうとしてまさかの笛を落としてしまうというアクシデント発生。急いでもうもう一度吹いたけど、結果的に吹くのが遅い(もしかしたら笛の吹き方が弱くなった可能性も)ために、守備側の選手としたら、「審判が吹こうかどうしようか迷ったんじゃないか」という疑念もあったために激しく抗議された可能性があるということ。やっぱりアマチュアでもプロでも笛を吹くとき(特にPKなど)は強く吹かないと選手やベンチから疑われてしまうという事ですね。私なんか特に笛が弱くなることが多いので気をつけよう。
で、リプレイを見てもそれほど派手に足を引っ掛けにいってはいないんだけど、多分、タイミングよく足を引っ掛けた(当たった)ために、つまずいて転倒したんじゃないかという見解。足を引っ掛けた選手も自分で足があたったのが分かっているような態度だったのと、審判の角度からも接触した場面がよく見えていたはずということでPKは妥当という結論でした。
Youtubeのコメント欄なんかを見ると、「ホイッスルの紐をちゃんと巻きつけてなかったのか?」みたいなコメントがありましたけど、多分フリップグリップという指に引っ掛けるのを使っていると思います。リプレイを見ると吹こうと口にくわえた瞬間に落としているので、多分口にくわえた時にちゃんとくわえられなかった上に指を広げてしまっていたためにグリップが外れたんじゃないかと思います。私も9月初めから使ってますけど、全然違和感なく使えて、よっぽど手を広げないと外れそうにはないんですけどね。
審判としたらPKはちゃんと見てたけど、思わぬミスをしてしまったために、ただでさえ微妙なプレイが余計に抗議されてしまったという感じじゃないですかね。
「Jリーグジャッジリプレイ」が毎週火曜日更新みたいで、審判をしている者としては非常に勉強になるので、今後も続けていって欲しいです。