ジュニアサッカージャッジ リプレイ#88

タイトル:角度と距離

 

引き続き11月28日にリーグ戦最終節で気になった点です。

 

 

嫁さんが撮っていた息子のチームの試合をビデオで観てました。

相手チームは結構荒いプレーが多くて(2か月ほど前に私が主審をした試合でもそう感じました)、息子のチームの選手は結構転倒させられてましたが、いくつかはファウルを取ってもらえませんでした。

 

実際の試合では、私は次の試合が主審なので、ベンチ裏で観戦していたのですが、相手チームのコーナーキックの際に、ゴチャついている中で、息子のチームの子がコケて、他の子が「ファウル!」ってアピールしていました。

私の位置からは選手が多すぎてどうなったのか全然見えなかったのですが、そのシーンが気になってビデオでチェックしました。

嫁さんはゴール裏でビデオを撮っていたので、そのシーンは近い側のゴールだったのですごくよく見えたのですが、コーナーキックで蹴られたボールを攻撃側の選手がヘディングしてボールが高く上がって、それが落ちてきた場所(ゴールエリア内ほぼ中央)で選手がゴチャついていたんですが、攻撃側の選手が守備側の選手(息子のチームの選手)を押して、バランスを崩して手をついたところを上から手でさらに押すという結構悪質なファールでした。

ボールはその後にキーパーが押さえて、ファールは取ってもらえなかったんですが、気になったのは主審の位置。

PAより5mくらいハーフウェイライン寄りの位置にいたので、ゴチャついた場面を選手が邪魔になって全然監視できてませんでした。

 

コーナーキックの際、私はキックされる方とは反対側でゴールエリアより少し外側(選手の邪魔にならない位置)で、選手とゴールラインが監視できる位置にいるようにしています。

その位置から、蹴られたボールの強さやコースによって、争点になりそうな場所を監視できそうな位置に移動するようにしています。

 

1か月ほど前に、審判トレーニングセンター(10月から受講している)の講義で、相撲の行司について取材したビデオを観ました。たまに相撲をみても行司の動きなんて全然気にしたことがなかったんですが、講義の中でとりあげたので、当然何か意図(サッカーの審判に役立つ)があるんだろうと思って観ていました。

行司の動きに注目していると、力士が土俵の中でぶつかって動き回るのを、行司も力士の周りを動き回っていました。

その動きは、力士の動きを予測しながら、見やすい角度を探しているという感じの動きでした。

土俵という狭い場所なので距離は関係ないですが、それだけに、どちらが先に地面についたか、外に出たかをちゃんとみれる角度を探すという点は、サッカーでも全く同じですね。