そり立つ壁(アドバンテージについて1)

 2018年4月から審判をやり始めて、期間でいうと8ヶ月、試合数では公式戦、練習試合やカップ戦で約100試合以上(そのうち8割くらいは前後半どちらかだけ)審判をしてきました。色々と失敗もしながらそれなりに成長してきたかなと思うんですけど、アドバンテージだけは中々ちゃんと取れていませんでした。

 

 最近になって一応アドバンテージは取れるようになっては来たんですけど、下記のアドバンテージの手順の5(選手及びベンチへのシグナル)が出来ませんでした。 

それが、先日の練習試合で初めて自分で納得のいくアドバンテージをとる事が出来ました。

 

センターライン付近でハンドがあったんですけど、その時には周りを見渡して攻撃側が有利な状況だと判断して、笛を吹かずに片手を前方に伸ばすジェスチャーも出来ました。その後すぐに守備側(ハンドをしたチーム)がボールを奪ったんでアドバンテージをとって笛を吹きました。

選手(ジュニア)にとってみたら、アドバンテージというのは理解できてなくて、「なんでここで笛吹くんや」って雰囲気になってましたけど、私としては会心のジャッジで一人で満足してました。

やっと、きちんとアドバンテージをとれたんで 今後も常にできるようにしていきたいですね。

 

アドバンテージの手順

  1. 反則(ファウルやハンドなど)の発生
  2. 状況の確認(反則が起こった場所やボール・プレーヤーの位置など)
  3. 反則された側が有利な状態かどうかの判断
  4. 笛を吹かない事を決定
  5. 「プレーオン」という宣言とゼスチャー(両手あるいは片手を前方に伸ばす)
  6. その後、反則された側の攻撃がすぐに途切れた場合(数秒以内)はアドバンテージを採用することを決定
  7. 笛を吹く

 

競技規則第5条 主審(一部抜粋)

アドバンテージ
・ 反則があり、反則をしていないチームがアドバンテージによって利益を受けそうなときは、プレーを継続させる。しかし、予期したアドバンテージがそのとき、または、数秒以内に実現しなかった場合、その反則を罰する。

 

 

バラエティ番組のクイズかよ

ZOZOがゴルフのスポンサーになるみたいですけど、優勝賞金が2億円みたいですね(賞金総額11億円)。

 

大体賞金王になるのが1億5,000万円~2億円くらいなんで、これ1発勝てば賞金王ほぼ確実というくらいな金額ですね。

よく、バラエティ番組とかで正解したら10Pとかってやっていて、最後の問題は1,000Pとかってそれ1問だけポイントが桁違いで「今までのクイズは何だったんだよ」みたいなのがありますけど、そんな感じですよね。

まあ、賞金が多いのは喜ばしいことなんでしょうけど、本当に悩ましいところでしょうね。

 

でも、競艇や競輪も最後のレースだけ賞金が桁違いでほぼそれで賞金王が決まってしまうみたいですけどね。

 

賞金王決定戦競走 - Wikipedia

KEIRINグランプリ - Wikipedia

 

headlines.yahoo.co.jp

止め際が肝心

サッカーの審判をしていると、選手が怪我をしたりして試合を止める必要があります。

第4種(ジュニア)の場合は、(特に低学年になればなるほど)怪我の程度によらずに少しの痛みでも泣いたりする子もいるし、顔面にボールが当たって泣いたりすることもあるので、止めないといけない頻度は多いと思います(4種以外の審判をしたことがないので勝手な思い込みかもしれませんけど)。

 

Jリーグの試合を見ていたりすると、選手がうずくまったままだったりしたら、ボールを持った選手がすぐにボールをタッチラインに出したりしますが、これってジュニアの試合では中々出来ないです。ベンチ(コーチ)が「ボール出して」と言っても、何をしていいのか理解できない子供も多いので、ジュニアの試合で選手が自主的にタッチラインにボールを出すというのはほとんど期待できません。

 

子供が倒れているのをみたら、出来るだけ試合に影響のなさそうな時(どちらかのチームが確実にボールを保持している状態で、得点チャンスなどでない状態)に笛を吹いて試合を止めるのが一番いい方法だと思います。

 

それで、止めた後の試合再開はドロップボールで再開になるんですが、競技規則(下記参照)では誰でも参加できるし、審判はそれに対して指示できないとなっているんですけど、これもプロだったら、再開する位置などによって、ボールを保持していたチームだけドロップボールに参加したり、ボールを保持していなかったチームがドロップボールしたボールを相手チームに返したりするんですけど、ジュニアではこんな事も難しいです。

 

私が今までいくつか失敗を経験して、現時点で思うのは、ボールを持っていたチームの選手だけドロップボールに参加させるのが変なトラブルが無く試合再開できるかなと思います。今まで何回かこの方法でやりましたが、さも当たり前という雰囲気で始めれば、相手チームの選手が寄って来ることはありませんでした。もし、寄って来た場合は軽く説明しないといけないかなと思いますけど(本来であればそれはルール違反なんでしょうけど)。

一番重要なのは、再開によってどちらかのチームに不利があってそれが得点につながるという事がないようにすることなんで、選手が倒れていてもすぐに止めるんではなく、止めるタイミング(ボールが落ち着いている時&ゴールに近くない場所)を見極めるのが大事かなと思います。

  

私の失敗例(いずれも選手がうずくまっていて試合を止めたケース)

  • ドロップボールで再開する時に、息子(ボールを保持していなかったチーム)だけ参加させてドロップボールしたボールを相手チームにパスさせたんですが、相手チームの選手が初めての経験で事態を飲み込めておらずに、ゴールキーパーにバックパスしてしまい、そのままキーパーがそのボールを手でつかんでしまった。本来ならバックパスなんですが、そのまま反則を取らずにプレーを続行させました。
  • タッチライン際(2~3m位)だったので、ボールを出すように言ったんですがボールをタッチライン上に止めてしまった(本来であれば出ていない)。笛を吹いてタッチラインから出たことにして試合を止めて、スローインから再開。

 

ジュニアではあまり関係ないかも知れませんが、下記のような 記事がありました。

意図としては、終了間際に時間稼ぎでわざとこけたりするフェアプレーを逆手にとった行為が横行している事に対する抗議(警鐘)なんだと思います。確かに勝っているチームの選手が終了間際に痛がって中々立ち上がらないのは見苦しいと感じます。時間稼ぎと思われる行為が多いので本当に痛めていたとしてもそう見えてしまいます(ワールドカップネイマールも批判されてましたけど)。

勝つための手段といえばそれまでなんでしょうけど、観客がそれに対してどう感じるかということも考えないと、サッカーファンが離れていってしまいますよね。

 

ボールは出さない。出されても返さない。 ~いつも心にリスペクト Vol.28~ | JFA|公益財団法人日本サッカー協会

 

 Jリーグジャッジ リプレイ #7 - 渦の中で

ブログには書きませんでしたが、#7の中で原さんが、「選手が倒れていてもボールを出さずに攻撃するという選択をしておいて、相手側にボールがわたった瞬間に「ボール出して」って要求するというのはずるい」と発言されてました。

 

 

競技規則第8条 プレーの開始及び再開(一部抜粋)

2. ドロップボール
進め方
主審は、プレーを停止したときにボールがあった位置でボールをドロップする。ただし、ボールがゴールエリア内にあるときにプレーを停止した場合、ボールは、プレーを停止したときにボールがあった地点に最も近いゴールラインに平行なゴールエリアのライン上でドロップされる。
ボールがグラウンドに触れたときに、ボールはインプレーとなる。
何人の競技者でもドロップボールに参加できる(ゴールキーパーを含む)。主審は誰がドロップボールに参加してよいか、また、ドロップボールの結果について指示できない。

 

 

Jリーグジャッジ リプレイ #9

今回は検証するプレイは一つだけ。

 

プレイの検証の前の小話では、平畠さんが上川さんに「気温が低くなってきたのでレフリーも走りやすくなってるんですか」って質問。「気温が低くて選手も走りやすくなっているし、プレーがあまり止まらない試合だとレフリーも休める時がなくて大変」という事でした。

確かに選手と同じグラウンド(環境)で審判するので、審判が動きやすい条件(気温や湿度、天候)の時は選手も動きやすいので選手の動きも激しくなって大変だし、夏の猛暑などで選手がへばって動けなくなるような劣悪な条件の中では、審判だってへばってしまうだろうし、結局はどの試合でも、その時の条件の中で選手はMAXの動きをするので、審判もそれに合わせて動く必要があるので、楽な試合などないということでしょうね。

 

今回のプレイ(J2 第42節)

 町田対東京V(88分)  東京Vのカウンターアタック 東京Vの4番が町田の23番に倒される

 

プレーの内容:町田がゴール前にクロスを放り込む。東京Vがはじき返して、左サイドからカウンター。パス交換して4番香川選手が抜け出す。振り切られる大ピンチになるので、町田の23番酒井選手が完全にファウル覚悟で体をぶつけにいって香川選手を止める。審判のジャッジは「ファウル+イエローカード

 

東京Vの選手・スタッフが抗議して(出されたカードの色に対して)、東京Vの通訳が退席させられる。

 

争点は出されたカードがイエローかレッドか。このプレーでレッドになるかどうかの条件および上川さんの見解は下記の通り。

  1. 決定的な得点機会の阻止に当たるのか
  2. 体をぶつけた行為が著しく不正なプレーにあたるのか

1に当たるのかどうか:確かに抜け出せば得点のチャンスではあった。ただし、サイドラインに近い位置であり、そのまま縦に抜けようとしていた事と中央の守備側の位置や人数を考えると決定的な得点機会とまでは言えない。

 

2に当たるのかどうか:酒井選手(守備側)は明らかにボールではなく香川選手の体を止めようとしてチャージしているが、過剰な力というまでのプレーではない。香川選手のお腹の辺りに手をかけているが、それほど力をかけて当たっているわけではない。手を顔などに当てていたらレッドの可能性もあったが、著しく不正なプレーとまでは言えない。

 原さんもイエローが妥当という意見。4級審判の私も同じ意見です。

 

上川さんから、このプレーの際の審判の動きにも言及があったんですが、カウンターになったらすぐに走り出し、試合終了間際にも関わらず走るスピードも落ちておらず、反則が起こった際の位置取りもよく、また、反則が起こった際に中央の状況(守備側・攻撃側の選手の人数や位置)を確認して状況を把握して、決定的な得点機会かどうか判断しており、「審判の動きがすばらしい」と賞賛されていました。

 

参考情報

退場になる条件(競技規則そのままではなく、私がざっくりとまとめたもの)

  1. 得点または決定的な得点機会の阻止(ハンドやファウルで)
  2. 危険なプレー(後ろからタックルなど)
  3. プレーとは関係ない乱暴な行為(殴ったり、つばを吐いたりなど)
  4. 1試合で2枚目のイエロー
  5. ビデオオペレーションルーム(VOR)に入る VAR絡みで今年からこんなのも追加されてます

 

 

www.youtube.com

 

 

VARの導入について

Jリーグジャッジ リプレイ #6 - 渦の中で

このブログで書きましたけど、「#5-1&#5-2」で上川さんが休んでいたのがFIFAの本部でVARについて勉強か会議か研修かそんな感じだったみたいなんですけど、このVARってこの前のワールドカップでも何回も登場してたんで、知名度も非常に高いと思います(今だったらサッカーファン以外の知名度も高いと思うんですけど、どうせ2~3年も経てば「何それ」ってなるんでしょうけどね)。

 

それで、このVARやGLTって導入すれば得点に絡む(試合を左右するような)誤審は間違いなく減るんでしょうけど、何がネックになるかって導入費用ですよね。ネットで調べた情報では、Jリーグで導入すると年間コスト1億円かかるとか(GLTは2000~3000万円とか)。

 

野球では、アメリカのMLBでチャレンジ制度というビデオ判定の導入にリーグ全体で30億円程度の費用がかかったようですが、日本のプロ野球の場合、リクエスト制度といって、テレビ中継の映像を利用するというやり方で、既存の施設を利用することで高額な導入費用をかける事無く、そこそこの精度でジャッジできてるようですね(誤審を減らせている)。

 

Jリーグも費用がネックになるんだったら、同じようにテレビ中継の映像を利用したらいいんじゃないかと思っていたんですけど、「2018-19」の競技規則の中にガッツリと「VARの手順」という記載があるので、日本のプロ野球のようにテレビ中継の使いまわしで簡易的なVARを導入するのって無理っぽいですね。

 

 

サッカーの審判補助システム - Wikipedia

ビデオ・アシスタント・レフェリー - Wikipedia

ゴールライン・テクノロジー - Wikipedia

 

ホークアイ (審判補助システム) - Wikipedia

 

 

野球のビデオ判定 - Wikipedia

 

ある意味すごいプレー

随分前の話ですが、8月に関西の強豪チームが集まったカップ戦に参加した時の話です。

あるチームと対戦したんですけど、そのチームはどの世代でも結構汚いプレー(ユニフォームを引っ張ったり足を蹴ったりなど、激しいというより荒いプレー)をする事で有名なチームで、私が審判をやり始めた時(2018年4月)に一度対戦したんですが、その時も汚いプレーをしてました。その時は私も今より全然未熟だったので、ファウルと思っても笛が吹けなかったりで全然試合をコントロール出来ませんでした。

 

試合は相互審(対戦チーム同士で前後半で審判を交代)で私が後半の審判を担当したんですけど、その時は汚いプレーをするチームという情報を持っていたのと、審判も結構こなして4月より能力的にも上がってたんで、ファウルを取ることでそんなに荒れないようには出来ました。とはいっても練習試合なんで勝ち負けよりも自分の息子のチームがそういう汚いプレーをするチームであっても対応できるようにという事で、本来ならファウルと思うプレーでも多少は目をつぶって流していました。後からチームの子供が「もっとファウルとってよ」って私に文句いってましたけど、「そういうチームにも対処しろ」って言いました。

 

それで、前置きが長くなりましたが、相手チームが審判をしていた前半にうちのチームがPKを取られて決められてしまったんですけど、そのプレーについてです。

プレーの内容は、ゴールエリアの少し外のゴールライン際で、相手チームの選手がゴールに背を向けた状態。うちの息子ともう一人の選手がマークしていて、その選手がゴールから遠ざかる動きをしている中で3人がもつれ合って転倒してPKを取られました。

ベンチ側からはそのプレーが見えたんですけど、転倒につながるような押したり引っ掛けたりする行為はなかったようにみえたので、私もうちのコーチも「今のPKか?」って首をかしげるジャッジだったんですが、審判からすると背中しか見えない状態で、守備側選手二人と攻撃側選手一人が転倒したので挟み込んで転倒させたという判断だったのかなと思いました。気になって試合の後に息子に聞いたら、「相手が自分のユニフォームを引っ張りながら自らこけたので、引きずられてこけた」という事でした。

 

何で今頃この話かというと、その時は検証する事も出来ないので「エリア内ではPK取られるからディフェンスする時は気をつけないといけない」と言っただけでしたが、先日、ビデオを撮影していた保護者の方からDVDにコピーしてもらったので、そのプレーを確認したら、びっくりしました。

 

息子ともう一人の選手がマークについていたんですけど、攻撃側の選手が守備側の選手二人(息子ともう一人)のユニフォームを掴んで自分から倒れることで、二人が引きづられて転倒するシーンが映っていました(他の選手が邪魔で全体は確認できませんでしたが、ユニフォームを掴んでいるのははっきりわかりました)。

衝撃的なプレーでPKを取られたことで息子ともう一人の選手はあっけにとられて、今までに見たことがないような「キョトン」とした顔で起こった事が理解できずに立ち上がることもできないシーンが映っていて、私にはその二人の反応が衝撃でした。

 

今回のプレーは怪我につながるようなプレーではなかったですが、相手を掴んだまま引きずり倒すというプレイは場合によっては怪我にもつながりかねないので、審判にはそんなプレーはきっちり反則をとって欲しいと思います。

ジュニアと思って舐めていたらえらい目にあいますね。

バックパスの見逃し

先週土曜日(11月17日)、息子のサッカーで公式戦の審判をしました。

最近、試合がなかったので約1ヶ月ぶりの審判でしかもそれが公式戦という事で前日くらいから緊張していました。週初めの天気予報では当日雨の予報だったので、「11月の雨の試合は寒いしキツイな」と少し憂鬱だったんですが、当日は午前中は快晴、午後からは厚い雲で結構肌寒かったですが、雨は降らなかったので助かりました。

 

主審2試合、予備審(基本的に座っているだけ)1試合を担当しましたが、今までに経験したことのない予想外の大変な出来事があって(これは別で書きます すぐに書いて関係者に特定されるとまずいので少ししてから)、プレイのジャッジ自体はまあまあ出来ていたのかなと思っていました。

 

主審の2試合目の報告書を書いて、トレーニングマッチ中の息子のチームのベンチに行くとコーチから「1個バックパス取れてなかったですよ」って言われました(横にいた息子からも言われました)。

コーチから審判に関して頻繁にアドバイスをもらっていて、試合後に「あのプレイはこうでしたよ」とかアドバイスしてもらってるんですけど、そう言われた時は大体自分でも「あのプレイのことか」って覚えているんですけど、今回はどのプレーの事なのかか全くわかりませんでした。

 

指摘されたプレーの内容は、バックパスを一旦ゴールキーパーがトラップして自分でボールをドリブルしてから手で取ったという事で、キーパーにバックパスをした際にはボールを手で扱わないか気にしていますが、多分キーパーが一旦足で扱ったことで、私の中で「バックパスした」という事がリセットされてしまったんだと思います。

 

今回の教訓:バックパスをキーパーがすぐにキックしたりせずに一旦足で扱った場合には「まだバックパスの状態が継続している」という認識を持っておくように気をつける

 

 

Jリーグジャッジ リプレイ #8

今回は3つのプレイに関して、そのジャッジが妥当であったかどうか検証・解説。

平畠さんが不在で原さんがMCをしてました。

 

プレイの検証の前の小話として、鹿島のACL制覇の話がありました。今年はワールドカップがあって、ワールドカップ開催中の約2ヶ月間、リーグ戦がストップしたため、厳しい日程の中でACLを制覇した事を評価されていました。

ACLについては別で書いてみたいと思います。

 

今回のプレイ(第32節)

  1.  名古屋対清水(76分)  名古屋のCK 名古屋の15番がヘディングでゴールネットを揺らすが、17番がオフサイドでノーゴール
  2. 神戸対鳥栖(37分) 神戸のFK 神戸の10番のシュートが鳥栖の36番の手に当たるがノーファウル
  3. FC東京対磐田(34分) 東京の2番が磐田の13番に倒されPK
  4.    〃   (36分) 3のPKを東京の9番が外す。磐田のGKがゴールラインより前に出ていたが、やり直しはなし

 

1について:名古屋がCKから15番エドゥアルド・ネット選手がヘディング。ゴールネットを揺らしたが、名古屋17番丸山選手の位置がオフサイドポジションゴールライン付近)。ヘディングしたボールを丸山選手が避けてボール自体には触っていないけど、オフサイドの判定。

上川さんはその場所にいる事で守備側選手(GK)の妨害をしたという審判の判断が妥当という見解。原さんは、「GKが飛びつこうとしていて邪魔されたというのなら納得いくけど飛んでもいないんでゴールでいいんじゃないの?」という意見。4級審判の私の見解としては、GKは飛んでいないけど、それは丸山選手がその場にいたからで、いなかったら届いていたかいなかったかギリギリじゃないかなと思うのでオフサイドの判定は妥当じゃないかなと思います。

あと、このプレイはCK後のプレイで、GKが飛び出したりしているので、オフサイドラインをちゃんと把握するの難しいプレイじゃないかと思います。ジュニアの一人審判だったらちゃんと判断するのは不可能に近いプレイです。

 

2について:ペナルティエリアの左サイド少し外側から神戸のFK。FKを受けたポドルスキがダイレクトで強烈なボレーシュート鳥栖の36番高橋選手がゴール中央(ゴールエリア少し外)で防ぐ(というか当たる)が、当たった場所が手。ただし、手の位置が体にぴったりとくっつけていたので、ノーファウル。

上川さん、原さん、そして4級審判の私もジャッジが正しいという見解。この番組で上川さんも何回も言われてますけど、手に当たれば全てファウルではないんで、選手も指導者もそこをきちんと理解しておいて欲しいです。

 

3について:右サイドでパス交換から抜け出したFC東京の2番室屋選手が右サイドペナルティエリアの少し内側でクロスを上げようとする。それに対して後ろから追いかけた磐田の13番宮崎選手が滑りながらタックル。室屋選手がタックルをかわそうとして切り返したところに、室屋選手の右足に宮崎選手のタックルしてない方の足(折りたたんだ足)が引っかかってしまう。結構な勢いでスライディングしたんで、足を引っ掛けたまま滑っていき、室屋選手の股が裂けそうなくらい足が開いてしまい転倒してPK。転倒した後に結構痛そうな室屋選手。

このプレイ自体はPKのジャッジは妥当。上川さんによると主審の死角になるエリアを副審がきっちりカバーしていたという評価(ジュニアの一人審判しかしてないんで、副審の動きとかよく分かりません)。

 

4について: それで、この後のPKが問題。FC東京の9番ディエゴ・オリヴェイラ選手がキッカーなんですが、助走の途中でちょっとおちょくったように足踏み。それにつられてゴールラインから1歩ほど飛び出してしまったGKのカミンスキー選手。それでその後、もう1フェイントいれた感じでキック。ボールは残念ながらゴールの横を通り抜けてしまう。けり直しはせず。

 

原さんや上川さんは「FC東京側もアピールしていない」とか「ゴールキーパーが前に出る事でプレッシャーがかかった訳ではなさそうなので」みたいな見解でけり直しなしで問題ないという結論でしたが、これはちゃんとルールを適用すれば明らかにゴールライン上にいないので、けり直しが妥当かなと。

 

PKでの反則が起こった場合にどのように再開するのかって、競技規則を何回かみているんですけど、まだ十分に覚えてません。

攻撃側の反則か、守備側の反則か、両方が反則したかで7種類とペナルティーキックの結果によって(ゴールしたかノーゴールか)7種類×2の再開方法があるんですが中々難しいですよね。

 

ちなみに、今年6月に天皇杯でも競技規則の適用ミスでPK戦のやり直しがあって、結構サッカー界(というかコアな審判フリークだけか)でも話題になってましたね。

 

web.gekisaka.jp

 

m.youtube.com

ジャンケンは駄目なんですね

 

www.afpbb.com

 

※yahooの元記事がなくなっていたので、別のサイトにリンク先を変更しました

 

コインを忘れてジャンケンさせた審判が職務停止処分になったそうです。

確かに競技規則にもキックオフの進め方はコイントスでって書いてありますけど、ジャンケンじゃ駄目なんですね。厳しいですね。

 

私の場合、公式戦はコイントスしてますが、練習試合はジャンケンさせてます。カップ戦の決勝なんかはちょっと粋かなと思ってコイントスにしてます。

大体、対戦表の左側のチームにコインのどちらかを選択させてるんですけど、私の使っているコインがモルテンのコイン(サッカーボールと文字)なんで、子供は今までの所100%サッカーボールの方を選びますね。

 

あと、コイントスの際に、Jリーグなんかだと手のひらで受けたりしてますけど、失敗したら恥ずかしいんで私は地面に落としてます(その方が公平かなと思うのもあるんですけど)。

 

一度、雨の日にコイントスした時は地面に落とすのがイヤで、「手の平で受けるけど、落としても笑ったらあかんで」って予防線をはってからやりました。まあ、失敗せずに上手くいきましたけどね。

 

同じチームで審判されている保護者の方から聞いた話ですが、その人がある試合で副審をした際に、主審の方が持っているコインが海賊のマーク(どくろマーク?)みたいなヤツでそれをみた子供が思わず笑っていたそうです。

「試合前で緊張している子供たちの緊張をほぐす為かな」なんて二人で話してましたけど、コイン一つへのちょっとしたこだわりに子供達へのやさしさを感じますね(私が勝手に思っているだけですが)。

 

競技規則 第8条 プレーの開始及び再開(抜粋)

1. キックオフ
進め方
コイントスに勝ったチームが、前半に攻めるゴールを決める。
・相手チームがキックオフを行う。
・トスに勝ったチームは、後半開始のキックオフを行う。
・試合の後半には、両チームはエンドを替え、反対のゴールを攻める。
・一方のチームが得点したのち、他方のチームがキックオフを行う。

 

 

molten(モルテン) サッカー審判用 トス用コイン CNF

molten(モルテン) サッカー審判用 トス用コイン CNF

 

 

書評:花神(と少し追加)

教訓:技術者(あるいはなんらかの専門職)として優秀ながらも世渡りが下手と自認するならば、自分にとっての木戸孝允桂小五郎)を見つけよ

 

 

司馬遼太郎さんの著書は大学時代からいくつか読みました(坂の上の雲燃えよ剣翔ぶが如く、峠など)。

 この本の主人公は大村益次郎で、知名度的にはそれほど高くない(坂本龍馬とかと比べると)人物ですが、中々に個性的で面白い人です。

 

おそらく今でいう発達障害だったんでしょう。適塾という日本中の秀才たちが集まる蘭学の私塾で塾頭を務めるまでの優秀な人物でありながら、今でいうコミュニケーション能力に問題があって、医者として帰郷したものの、郷里での医者としての評判は悪かったようです。

医者としては駄目だったものの、豊富な蘭学その他西洋の知識(兵学、化学)を評価されて宇和島藩~幕府~最終的に長州藩兵学者として、長州征伐~戊辰戦争を指揮して、長州の勝利に貢献した。

 

この本自体は私が学生の時によんで、それなりに面白かったんですが、それ以上に会社(組織)で生きていく上ですごく参考になるとなったのが、NHK Eテレ「先人たちの底力 知恵泉」で「益次郎の元祖「理系男子」的生き方」というテーマで放送した中で、放送の結論(まとめ)でした。

結局、コミュニケーションが下手な大村益次郎兵学者として活躍できたのは、桂小五郎がその才能を評価したからであって、技術者として確かな技術をもちながらも世渡り(社内政治)が苦手であるならば、せめて自分の能力を評価してくれる自分にとっての桂小五郎を見つける事が、自分が組織の中で活躍するためには重要なのではないかという結論が、世渡りが下手で40代半ばまで来てしまったしがないサラリーマンの私の心にも響きました。


20代30代の技術者なら、いくら自分に技術があってもそれを過信するのではなく、自分の技術(能力)をわかってくれる理解者(出来るだけその組織内で地位の高い)を見つけることにも少しだけ努力してみてはどうだろうか?

 

大村益次郎 - Wikipedia

 

http://s-igaku.umin.jp/DATA/64_05/64_05_01.pdf

 

 

花神〈上〉 (新潮文庫)

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花神 (中) (新潮文庫)

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花神 (下巻) (新潮文庫)

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