GW副審三連発の第三弾。
概要:時間のマネジメント
GW副審シリーズ最後は京都府社会人リーグ1部の試合。
この試合の主審は現役の1級審判。実物の1級ワッペンを初めて見ました。
社会人の試合は他のカテゴリーと比べると、選手のアピールや抗議な多くて中々大変。去年の秋から今までに5試合ほど副審をしましたが、副審からみたら妥当と思えるような主審のジャッジに対しても、割と強めに抗議があったりするので、その辺のコントロールが非常に難しいです。
試合は一方のチームが割と押していましたが、押されている方のチームも時折カンターでチャンスを作るという展開。でも得点が中々入らなかったですが、押されていた方のチームがCBからロングキックで右ウイングに見事なパスを通し、右ウイングが少しサイドをドリブルして中央にクロスで、それに合わせるという、見事なゴールで1点リード。
その後、押していた方のチームが点を取りに行こうとするも、結局ゴール出来ずに試合終了となりました。
こういった展開(押していた方のチームがリードされる)の場合、試合終了が近づくにつれてどうしても荒れがちですが、この試合は主審の方がさすがに1級だけあって、変なヒートアップする事なく試合終了まで持っていきました。
時間が無くなると、勝っている方のチームのゴールキック(あるいはGKがボールを保持)の際にGKは時間を掛けようとゆっくりするので、負けている方のチームが主審に対して「レフェリー、時間!」ってアピールしがちですが、この試合はちょうどいいタイミングでGKに対して急ぐように声をかけたので、負けている方のチームもほとんどアピールすることがありませんでした。
あとから主審の方に「こういった展開だと試合終了間際になると、どうしても負けているチームがイライラしがちですが、どの辺りに気をつけているんですか?」って質問させていただきました。
「キーパーがボールを持って(コントロール)から、競技規則上は6秒を越えると間接フリーキックになる。ただ、厳密にやりすぎたり、いきなり警告を取ると、それはそれで取られた方のチームが反発して試合が荒れてしまう危険性もある。プレー再開が遅いと思ったら、直接声をかけて注意する事で過度に再開を遅らせる事を防ぐようにしている」と言われました。
この試合、試合終了間際に負けてるチームがイライラしなかったのは、ちょうどいいタイミングで主審が再開を促す声をかけていたからだと思います。でも、この「ちょうどいい」っていうのがやっかいで、声掛けしないと負けているチームから「早く再開させろ!」って言われるし、声掛けが頻繁過ぎると勝っている方のチームが「鬱陶しい」ってなるんで本当に難しいです。
この試合については、あと二つ書きます。
競技規則(2021/22) 第12条 ファウルと不正行為(一部抜粋)
2. 間接フリーキック
競技者が次のことを行った場合、間接フリーキックが与えられる。ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、次の反則のいずれかを犯した場合、間接フリーキックが与えられる。
- ボールを放すまでに、手や腕で6 秒を超えてコントロールする。
ゴールキーパーがボールを手でコントロールしていると判断されるのは、次のときである。
- ボールがゴールキーパーの両手で持たれているとき、またはボールがゴールキーパーの手と他のもの(例えば、グラウンド、自分の体)との間にあるとき、ボールに手や腕のいずれかの部分で触れているとき。ただし、ボールがゴールキーパーからはね返った、またはゴールキーパーがセーブした場合を除く。
- ゴールキーパーが広げた手のひらでボールを持っているとき。
- ボールを地面にバウンドさせる、または空中に投げ上げたとき。
警告となる反則
競技者は、次の場合、警告される。
- プレーの再開を遅らせる。
プレーの再開を遅らせる
主審は、次のようにプレーの再開を遅らせる競技者を警告しなければならない。
- スローインを行おうとしたが、急に味方競技者の1 人にスローインを任せる。
- 交代が行われるとき、競技のフィールドから離れることを遅らせる。
- 過度に再開を遅らせる。
- 主審がプレーを停止したのち、ボールを遠くへける、もしくはボールを手で持ち去る、または意図的にボールに触れて対立を引き起こす。
- フリーキックをやり直させるようにするため、違った場所からフリーキックを行う。