ジュニアサッカージャッジ リプレイ#40

 概要:浮き球に対して膝を曲げてのジャンプ

 

10月の三連休の月曜日(10月14日)に息子のチームのカップ戦があって主審を2試合、第4審(といいつつ半分副審)を2試合しました。

天気予報では朝から昼過ぎまで小雨が降る時もあるという予報でしたが、実際はずっと小雨でたまに結構な大粒の雨が降ったりするという状況で、さすがに10月という事で結構寒くて大変でした。

 

それで、息子のチームが順位決定戦の試合で勝ってしまった為に、次の試合(3位・4位決定戦)の試合の主審をすることになってしまいました。正直対戦相手が強かったので、「どうせ負けるし4審や」と勝手に思っていたのが予想外の勝利で主審になってしまい、でも、試合に勝った事による主審なんで、複雑な思いを抱えながらやりました。

 

主審をした試合の開始早々(多分3分経過くらいか)に、高く浮き上がったボールに対してヘディングでの競り合いがあったのですが、一人の選手が膝を曲げた状態でジャンプして相手選手の脇腹の辺りに当たったので笛を吹きました。

膝をぶつけられた選手はほとんで痛がってはいなかったので、まともにぶつかってはいなかったみたいですが、やはりとても危険なプレーなんでカードを出そうかどうか迷いました。

カードを 出してもよかったんですけど、何となく最後の試合だし、その選手のチームは遠方からわざわざ遠征で来ているしみたいな忖度をした結果、結局カードは出さなかったんですけど、選手には口頭で「膝を曲げて飛ぶのは危ないプレーなんで絶対にやらないように。次にやったらカード出すしな」と厳しい口調で注意しました。

 

試合が終わってから何となく、そのプレーでカードが出せるか考えて競技規則に当たってみました。

 

膝を曲げた状態でジャンプして相手に当たるのが、直接フリーキックになる反則の内どれになるのかというと、「膝蹴り」と解釈すれば「ける、またはけろうとする」に当たるのかなと思いますし、「けり」ではないというならば「飛びかかる」に当たるのかなと思います(まあ、どちらにしても相手にぶつかっているのでファウルで間違いないですけど)

 

それで、今回の場合、相手選手にまともには当たらなかったんでそれがイエローになるのかどうか、つまり無謀なプレーかどうかなんですけど、膝を曲げて飛ぶという行為は相手を危険にさらしてしまう行為なんで、まともに当たらなくてもイエローで妥当じゃないかなと理解しました。

もし、まともにぶつかって相手選手を痛めてしまったら、過剰な力(必要以上の力で相手競技者の安全を危険にさらす行為)という事でレッドカードでもいいのかなと思います。

 

競技規則(2019/20) 第12条 ファウルと不正行為(一部抜粋)

1. 直接フリーキック
競技者が次の反則のいずれかを相手競技者に対して不用意に、無謀に、または、過剰な力で犯したと主審が判断した場合、直接フリーキックが与えられる:
・ チャージする。
飛びかかる。
ける、またはけろうとする。
・ 押す。
・ 打つ、または、打とうとする(頭突きを含む)。
・ タックルする、または、挑む。
・ つまずかせる、または、つまずかせようとする。

  

・ 不用意とは、競技者が相手に挑むとき注意や配慮が欠けていると判断される、または、慎重さを欠いてプレーを行うことである。懲戒処置は必要ない。
無謀とは、相手競技者が危険にさらされていることを無視して、または、結果的に危険となるプレーを行うことであり、このようにプレーする競技者は、警告されなければならない。
過剰な力とは、競技者が必要以上の力を用いて相手競技者の安全を危険にさらすことであり、このようにプレーする競技者には退場が命じられなければならない。

 

反スポーツ的行為に対する警告

・ 直接フリーキックとなる反則を無謀に行う。