ジュニアサッカージャッジ リプレイ#19

ジュニアサッカージャッジ リプレイ#18 - 渦の中で

 

「一人審判制の予備審判の役割について」

 

都道府県によって違うと思いますが、京都の4種(ジュニア)の公式戦(8人制)は審判は主審と補助審判(京都では予備審判といっています)1名の2名体制で行われています。

 

それで、予備審判の役割なんですけど、メインの仕事はベンチ側のセンターラインから2mくらいの所にいて(大体パイプ椅子が用意されているのでそれに座って)、選手交代の補助を行います。

あと、グラウンドによってはボールがどこまでも転がっていったり、フェンスなんかを超えて取りに行くのに時間がかかる場合があるので、その場合はボールの交換をして、自分がボールを取りにいったりします。

たまに主審によっては、ベンチ側のタッチラインを見て欲しいといわれる時があるので、その場合はタッチラインを出たら手を挙げて主審に教えてあげたりします。

 

それで、日曜日(5月12日)に昨日書いた試合(コーチにヤジられた)の主審以外に予備審判を2試合担当しました。

そのうちの1試合が昨日書いたあまりマナーのよろしくないチーム(Aチームとします)の試合だったんですけど、「まあ、予備審なんで関係ないわ」という感じで主審をする時と比べるとあまり緊張感なく座っていました。

 

それで、後半にAチームの直接フリーキック(ゴールから20数mはあったかと)の時に事件がありました。

 

審判が壁に指示しようとボールに完全に背を向けた時に、Aチームのキッカーの子がボールの位置を3m近く前にしたんです。

 

確かに審判は背を向けているので見えていないんですけど、逆に言えばそれ以外のほぼ全員(両チームの選手、両チームのベンチ、両チームの保護者、両チーム以外でたまたま見ていた人)が見ている中でそれをやったので、私もびっくりしたのとあきれてしまいました。

 

対戦相手のベンチは主審に大声で伝えますが主審に伝わりませんでした(隣のグラウンドで試合していたので少しザワザワしていたのもあってか)。

Aチームのベンチは「戻しとけ」とはいいましたけど、それほど強く言わなかったので選手も戻しませんでした。

 

相手チームのベンチが主審にいっても伝わらないので私に対して「予備審、ちゃんと主審に伝えてよ」って怒鳴られました。

私もこの場合、どこまで関与していいのかわからず動けないでいると、そのままプレーが再開されてキックされました。結局、ゴール横を通り過ぎて得点にはならずにすんだのでまだ良かったです。

 

試合が終わってから一応、不正をされた方のチームに「予備審がどの程度関与していいのかわからなかったんで対応できませんでした」と謝罪して、主審に何があったのか報告しました。

 

たまたま結果として得点にならなかったので良かったのですが、予想外の事が起こった場合に対処ができなかったのが悔しいです。

今回の場合は、主審に対して遠慮したというか、どこまで関与していいものなのか迷って動けませんでしたが、予備審の役割をきっちり確認しておいたらもう少し上手く動けたんじゃないかなと反省しました。

 

Aチームに関しては他にも過去から色々とエピソードがあるのでまた紹介していきます。ちなみに以前書いたこの記事もそのAチームのプレイです。

 

ある意味すごいプレー - 渦の中で

  

補助審判
① 試合には、補助審判1 名が指名される。
② 補助審判の任務は次のとおりとする。
(1) 主審によって要請された試合前、中、後の管理上の任務を援助する。
(2) ボールの交換を管理する。
(3) 交代の手続きが円滑に行われるよう、主審を援助する。
(4) チーム、競技者が試合中にフェアプレー精神あふれる行動やリスペクトある行動を取っていたのを見た場合、主審に知らせ、主審がグリーンカードを示す援助をする。
(5) 警告する競技者の特定を間違えて別の競技者が警告された場合や、2つ目の警告が与えられたにもかかわらずその競技者が退場させられない場合、また主審の見ていないところで乱暴な行為が起きた場合には、主審に合図する。