シン活 #81-6

概要:中体連(中学校)の春季大会の主審

事象:アディショナルタイム

 

レッドカードを出したあとについて書きます。

この試合のアディショナルタイムは3分:

 

アディショナル中にレッドカードでプレーが止まってしまったので(色々とあったので2分30秒も)、再開後には残っているアディショナルタイム分だけプレーさせます。

 

 

終了までの流れ:

  • 反則が起こった時間:31分(アディショナルタイム1分経過 残り時間目安2分)
  • プレー再開した時間:33分30秒
  • 再開後の終了時間の目安:35分30秒
  • 終了時間:36分

 

アディショナルタイムについては、例えば1分といった場合、試合時間経過後1分~1分59秒の間で両チーム納得がいく時に止める必要があります。

今回の場合、アディショナル中にプレーが止まったので、止まった後の残り時間(2分)を再開から取る必要があるので、35分30秒まではプレーする。それを過ぎたら、36分29秒までの間で、プレーが切れた時に試合を終わらせる必要があります。

 

本部に「再開から2分やります」って伝えました。

(これはちょうどその少し前にYouTubeのシンレポでVARと飯田レフェリーのやり取りで「再開してから9分やるから」って会話があったので、それを真似してみました)


ただ、本部が「再開してから2分」というのを両ベンチに伝えていなかったので、キーパーが後退して不利な状況にあるR中学のベンチからはしきりに「レフェリー、時間過ぎてる。3分とっくに過ぎてる」って何度もアピールがありました。

あまりにもしつこいから、「再開から2分って本部に伝えてます」っていいました。

試合後に「アディショナル3分って聞いてたんで33分で終わると思ってました」って謝りにきてくれました。

一応、アディショナルについて簡単に説明して理解はしてもらえました。

 

本部が両ベンチに伝えてなかったみたいで(結構大声で伝えたんで聞こえてたと思うんですけど)。もっと明確に両ベンチに対しても私から伝えてもよかったかなと思いました。

 

もう1回だけ書きます。

 

www.youtube.com

 

サッカー競技規則2023/24 | 日本サッカー協会

第7条 試合時間

 

3. 空費された時間の追加

主審は、以下のように前半、後半に空費されたすべてのプレーイングタイムを追加する。
・競技者の交代
・負傷した競技者の負傷の程度の判断や競技のフィールドからの退出
・時間の浪費
・懲戒の罰則
・「飲水」タイム(1分間を超えるべきではない)や「クーリング」ブレーク(90秒間から3分間で)など、競技会規定で認められる医療上の理由による停止
・VARのチェックやレビューに関わる遅延
・得点の喜び
・プレーの再開を著しく遅らせる行為(例えば、外的要因による妨害)を含む、その他の理由

シン活 #81-5

概要:中体連(中学校)の春季大会の主審

事象:レッドカード

 

中学校の春季大会の続き。

 

同点となって、試合はさらに盛り上がり。両チーム保護者の声援もより大きくなってきました。

そんな中で、終了時間(30分)は経過して、残りアディショナルタイムは3分(選手交代が何回かあったのと、警告2回、PKの際にも色々とあったので)。

アディショナルタイム1分を経過した時にK中学が自陣からボールをキック。大きくバウンドしたボールに対してPAの少し内側で待っていたR中学のGKとK中学の選手が近寄っていきました。

GKからしたらエリア内でキャッチしたかったんでしょうけど、そこまで待っていたら相手選手が先にボールをキープするのは確実。

それで、PAを飛び出しました。私はボールとGKを見ながら、「絶対キャッチはするなよ」と心の中で思ってましたが、嫌な予感が的中して、PAから3mほど飛び出してボールをつかんでしまいました。

 

その前の動作と飛び出した距離から、分かった上で飛び出してキャッチしたのは明らか。

GKに近づきながら、「どうしたらいいねん」って迷いながらも「さすがにこれはアカンよな」と覚悟を決めて、ズボンの後ろポケットに入れてあるレッドカードを出しました。

 

出した瞬間、グラウンドの外からも、なんとも言えない悲鳴のような声が聞こえてきました。

 

出してしまったので、ここからちゃんとやらないといけないなと腹を括って対応しました。

 

レッドカード後の流れ:

私:交代どうします?

ベンチ:GKいないんで中の選手がGKしてもいいですか?

私:わかりました。何番がGKするか教えて下さい。

私:(キーパーに対して)ユニフォーム脱いで交代選手に渡して

私:(本部に対して)X番の選手がキーパーになります

私:(本部に対して)再開してから2分やります

 

まあまあ、スムーズに出来たかなと思います。

 

ちなみに、退場になったGKはよほどショックだったのか、落ち込んで少し涙目、他の選手が励ましてました。こっちも決して出したいわけではないんですけど、さすがにこれについては配慮してイエローにするってわけにはいきませんでした。

 

次回、「再開してから2分」のアディショナルタイムについて書きます。

 

 

サッカー競技規則2023/24 | 日本サッカー協会

第12条 ファウルと不正行為

退場となる反則

・ハンドの反則を行い、相手チームの得点または決定的な得点の機会を阻止する(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが手や腕でボールに触れた場合を除く)。

 

得点または決定的な得点の機会の阻止(DOGSO)

競技者が、ハンドの反則により、相手チームの得点または決定的な得点の機会を阻止した場合、反則が起きた場所にかかわらず、その競技者は、退場を命じられる(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが手や腕でボールに触れた場合を除く)。

 

 

シン活 #81-4

概要:中体連(中学校)の春季大会の主審

事象:警告(異議)

 

中学校の春季大会の続き。

 

PKになったあと。勝っている方のK中学の選手が執拗に抗議。手が横につけてたとか手は後ろにしてたとか色々と言ってきました。

「いやいや、手を後ろに組むなんてそんな事してないやろ」ってツッコみたかったですが、いらん事は言わずに、「手が広がってたよ」って説明しました。

それでも納得いかなかったある選手が、色々と私に対して言ってました。明らかに判定に対する異議を超えた抗議だったので、本当であれば「私に対する侮辱的な発言」でレッドカードなんですけど、まあ、異議という事にしてイエローカードにしました。

 

カードを出された事で選手もこれ以上はまずいって思ったのか、納得はしていないでしょうけど、とりあえず黙りました。

 

それで、PKはゴール右すみに決まって同点。残り時間7分ほどとなりました。

 

サッカー競技規則2023/24 | 日本サッカー協会

第12条 ファウルと不正行為

警告となる反則

・言葉または行動により異議を示す。

退場となる反則

・攻撃的な、侮辱的な、もしくは下品な発言をする、または行動をとる。

 

シン活 #81-3

概要:中体連(中学校)の春季大会の主審

事象:PK

 

中学校の春季大会の続き。

 

1点差になってから、ゲームは一気に雰囲気が変わり盛り上がってましたが、審判するこっちとしたら、結構大変。「勝っているチームが3点目を取ったら、ゲームが落ち着くかな」なんて思ってましたが、こっちの都合良くはいきません。

 

そんな中で1点を追いかけるR中学がPA内で(左サイドの敵陣深く)からクロスを上げようとしました。

蹴ったボールが、マークしていたK中学の選手の右手にあたりました。

手は水平まではいかないけど、割と広がっていたの、迷うことなくPK。

 

本当ならイエローカード(反スポ)なんですけど、中体連の大会という事も考慮してノーカードにしました。

 

私としてはものすごくいい位置でハンドの瞬間をみれて、その後の笛のタイミングや吹き方なども結構いい感じかなと思いましたが、このあと、イエローカードにつながっていきます。

 

サッカー競技規則2023/24 | 日本サッカー協会

第12条 ファウルと不正行為

警告となる反則

・反スポーツ的行為を行う。

 

反スポーツ的行為に対する警告

相手の大きなチャンスとなる攻撃を妨害または阻止するためにボールを手や腕で扱う。

 

シン活 #81-3

概要:中体連(中学校)の春季大会の主審

事象:ゴール後の監視

 

中学校の春季大会の続き。

そういえばPKの前に一つ紹介。

R中学が1点取り返したあと。

 

これはアクティブレフェリーになってから先輩レフェリーに何度もアドバイスをもらった事ですが、点差がないゲームではゴールした後にボールの取り合いが起こりがちなので、ゴールしたからといって、すぐに得点を記録するのではなく、ゴール後の小競り合いが起きないか注意する必要があると言われました。

 

最近はある程度しみついてきたのか、この時も、ゴール後に得点したあとに、R中学の選手が「ボール取りに行け!」って叫んで、近くにいた選手がボールを持ったK中学の選手に近寄って行ったので、急いで私も近寄って、「離れて、ボールもらいます」っていって、K中学の選手からボールをもらいました。

 

キックオフの前に、「時間はちゃんとみるから、変な小競り合いはしないでね」って伝えたんで、一応、上手く収める事はできたかなと思います。

 

このあと、PK~イエローカード~レッドカードへと続いていきます。

シン活 #81-2

概要:中体連(中学校)の春季大会の主審

 

会場の中学校に到着したのは、前の試合がちょうど始まったくらい。予定では15分前に始まっているはずなので、おそらくその前の試合の終了が遅れたからかなと思いました(あとで聞いたら、やはり前の試合がPK戦までいったみたいでした)。

 

試合を見ながら着替え・用具の準備やストレッチからアップして、準備万端。

 

組み合わせはK中学とR中学。

いざ試合が始まったら、この前の失敗の教訓か、わりと集中出来てました。

ファウルからのアドバンテージや2回あったハンドなどもきちんと取れて、自分の中で「今日は調子いいな」って思ってました。

試合の方はR中学の方が少しだけボールを保持する時間が長かったですが、K中学の方が前線に能力のある選手が何名かいて、個人の能力で点を取った結果、前半は2-0でK中学がリード。

 

後半、どうなるかなと思っていたら、R中学が1点取返し、一気にどうなるかわからなくなってきました。

 

そんな中で、K中学がPAの7mほど外側でファウル。すぐにK中学の選手がボールの前に立ちふさがろうとしたので、「近づいたらダメ、下がって!」って下がらせていたら、戻ってきた別の選手がまた前に立ちふさがってしまいました。

 

こっちが下げさせている途中で同じことをしたので、さすがにこれは警告しました。

(理由は距離不足)

 

そのあと、警告した選手が、「レフェリー、試合止めてよ」って言ってきたので、「ファウルした方のチームが試合止めてっていっても止めないよ」って答えました。

(まあ、君がイエローもらったおかげで試合止まっているけど・・・)

 

この前も書きましたけど、ファウルしてるくせに、「止めて」って言ってくる選手、結構多いんですよね。

 

この試合、このあと、PK、2つめのイエローカード、レッドカードへと続きます。

あと、アディショナルタイムについても書きます。

 

サッカー競技規則2023/24 | 日本サッカー協会

第12条 ファウルと不正行為

警告となる反則

ドロップボール、コーナーキック、フリーキックまたはスローインでプレーが再開されるときに規定の距離を守らない。

シン活 #81-1

概要:中体連(中学校)の春季大会の主審

 

4月20日京都府南部の地域の中学校の春季大会の主審をしました。

この大会、過去に2回経験しており、初レッドを出して色々と大変な思いをした大会。

この日もまさかあんなことになるとは・・・・

 

シン活 #15-1 初レッドは激辛の味 - 渦の中で

シン活 #15-2 マッチポンプか? - 渦の中で

シン活 #15-3 自分の蒔いた種なんで・・・ - 渦の中で

 

最終的にイエローカード2枚、レッドカード1枚という中体連の大会では考えられない結果になってしまいました。

 

3回か4回くらいで書いていきます。

シン活 #80-2

概要:社会人リーグの副審

 

4月14日に洛西浄化センター(アクアパルコ)の天然芝のグラウンドで京都府社会人リーグ1部の試合の副審をしました。

 

試合開始から15分くらいまではいくつかファウルがあって、ファウルは取らなかったけど、選手のスパイク同士がぶつかって結構激しい音がするようなプレーがいくつかあったりして、「この試合、荒れるんか?」と思ったりしましたが、そのあとは試合も落ち着いた状態でした。

何回かファウルがあって、選手が痛くてすぐに起き上がれなかったり、イエローカードも2枚でたりしましたが、ジャッジに関して選手が不満に思う事はなく、主審の方が上手くコントロールされてました。

 

試合展開は前半は2-0でしたが、後半開始早々に負けているチームが1点取返し、俄然面白く(審判としたら気を付けないといけない)なるのかなと思ったら、その後、負けているチームの方が守備が崩壊。次々に失点して最終的には7-1という大差がついてしまいました。

 

そんな中で、後半残り時間も少なく、点差も付いた中で、勝っているチームがカウンター、GKと1対1の状態になり、GKはPAから飛び出して、相手選手にタックル。

攻撃側の選手はキーパーに接触される直前でキック。

キーパーをかわそうとしたというよりは、近づかれたから慌ててシュートしたという感じで、ボールはゆっくりと転がりながらゴールに向かっていきました。

 

DFが急いでボールを追いかけて、最後スライディングしましたが、間に合わずボールと一緒にゴールに入りました。

 

私は、転がるボールを追いかけましたが、ボールがゴールに入るところはきっちり確認できたので助かりました。

 

ちなみに、このプレー、もしゴールインしなければ、DOGSO(決定機の阻止)でレッドカードだったので、ある意味ゴールして助かりました。

 

サッカー競技規則2023/24 | 日本サッカー協会

第12条 ファウルと不正行為

退場となる反則

アドバンテージ
警告や退場となるべき反則に対して主審がアドバンテージを適用したとき、この警告や退場処置は、次にボールがアウトオブプレーになったときに行われなければならない。しかしながら、反則が相手チームの決定的得点の機会を阻止するものであった場合、競技者は、反スポーツ的行為で警告され、反則が大きなチャンスとなる攻撃を妨害または阻止したものであった場合、警告されない。

 

シン活 #80-1

概要:社会人リーグの副審

 

4月14日に洛西浄化センター(アクアパルコ)の天然芝のグラウンドで京都府社会人リーグ1部の試合の副審をしました。

 

アクアパルコのグラウンドは久々かなと思いますが、このグラウンドはいつもすごくいい状態になっていて、きっちり管理されているなと感心してしまいます。

 

太陽が丘の天然芝のグラウンドもいつもいい状態なんですが、夜間照明の工事をした影響で芝をはがしたらしくて、この1週間前の試合ではあまりいい状態ではなかったです。

ただ、管理人の方も「工事のあとなんで状態が悪いんです」って言っておられたので、おそらくこれから徐々に整備して以前と同じいい状態にしてくれるんだろうなと思います。

 

この日の試合、主審をされた方とは1年半ぶりくらいで一緒になりました。私が半年ほど休んでいたせいかなと思ってましたが、その方も仕事が忙しかったりして9か月休んでいたそうです。

 

私もそうですが、いくら自分が好きだからといっても、貴重な休みを犠牲にして、文句ばっかりいわれたら、やってられないですからね。

 

この試合、1つだけ書きます。

シン活 #79

 

概要:久々に全然ダメだった

 

4月13日に八幡市民スポーツ公園で日本クラブユースサッカー選手権大会(U-15)京都府大会の予選リーグの主審を行いました(審判仲間に頼まれてチーム帯同審判として)。

 

この日は中々の暑さ、あと、グラウンドが土、対戦チームが両方とも昨年まで京都1部リーグに所属していたので、ベンチが中々うるさいという中々の悪条件はそろってました。

ただ、ヒザのケガから復帰後、自分の中ではまあまあ満足できるジャッジが出来ていたので対して特に心配はしてなかったです。

その変な自信がまずかったのか、中々に最悪なレフェリングとなってしまいました。

 

問題点:

  1. 試合に入っていけなかった(集中できなかった)
  2. 二個目のファウルが取れなかった
  3. タッチジャッジの間違い
  4. 手に当たった事象が3回あった件
  5. 飲水タイム
  6. GKのパントキックの競り合いの監視
  7. ベンチコントロール

 

たまにある事なんですが、試合が始まってもなんか集中できない(試合に入っていけない)感じでした。

久々(1か月振りくらい)の試合(久々の主審、久々の副審、久々の一人審判)の時にそうなる事が多いのですが、今回は別にそれほど期間があいた訳ではありませんし、特に理由はないのですが、そんな状態でした。

 

最初のフォールディングのファウルはきちんととれて安心したんですが、次のファウル(浮き球の競り合い)が取れずに、そこから自滅していった感じです。

ベンチの声もうるさくて、自分がきちんと判定できているという時は何を言われても全然気にならないんですが、「微妙な判定→ベンチが騒ぐ→判定が気になって集中できない→またちゃんと判定ができない」の悪循環に陥ってしまいました。

 

よりによって、「トラップから手にあたる」という事象が3回もあったんですが、私の中ではきちんと見極めた上でハンドは取らなかったんですが、選手からは何度も文句が出ました。今から思えば、「手に当たったけどハンドではない」ときちんと説明した方がよかったかなと思います。選手からしたら、ただでさえ判定に不満がある中で、そんな事象が3回もあったので、「このレフェリー、ちゃんと見てない」という不信感につながったかなと思います。

 

ベンチの声はどうでもいいんですが、選手がジャッジに不信感を持ってしまったのは失敗でした。

 

今思えば、いくつか見逃した判定はあったと思いますが、そこをうまく説明するなりしておけば、選手があれだけ不信感を持ってしまう事もなかったかなと思います。

 

試合が終わって家に帰っても、その日は一日、ちょっと憂鬱な気分でした。

(まあ、翌日には立ち直りましたが)